学校説明会などで、保護者からの問い合わせが多い質問をいくつかピックアップしてご紹介。本校の教育について、学校生活について、気になる疑問にお答えします。
本校の宗教教育は特定の宗教や宗派の信仰を強制するものではありません。本校は私立の学校であり、独自の「建学の精神」を掲げています。その精神に基づく「教育方針」の中に“仏教を中心とした宗教による教育を実施して、社会の全てから「安心」と「尊敬」と「信頼」の対象となり信用され得る人物を育成する”という項目があります。これは時代が変化しても変わることのない、人として生きる上で大切なものに気づき、人間性の核となるところを仏教の教えを基にして学び取らせることです。それを“宗教による教育”と称しています。具体的には朝礼時の般若心経の読誦、1年次の高野山修養行事(宿泊行事)、2年次の法隆寺修養行事、3年次の伊勢神宮修養行事などがあります。
いじめ行為に関すること以外は、特に厳しくはありません。学習もそうですが、当たり前のことをなおざりにせずきちんと行うことの大切さを重視しています。本校の生活指導は社会人として良識の範囲で生活することの指導であり、この時期に身につけておくべきごく当たり前のことです。例えば、「時間を守る」(提出期限や集合時間の厳守)、「身だしなみを整える」(服装指導や頭髪検査)、「言動をきちんとする」(挨拶の励行や言葉づかいの指導)など、基本的生活習慣の獲得を重視して指導を行っています。
学年の変わり目に一度ずつ、計5回、それまでの学習成績や人物を考慮してコースの見直しを行っています。本校の「理Ⅲ」「理Ⅱ」「理Ⅰ」の3つのコース分けは「3つの山」、「3つの焦点」という考え方によるものです。「理Ⅲだから成績が上がる」というのではなく、「どの山、どの焦点に生徒が合っているか」に重きを置いています。生徒それぞれが最適なコースで努力することで学習効果も高まります。入試の時点で十分に実力が発揮されていなくても、入学後に「理Ⅱコース」や「理Ⅲコース」へ変わることも可能です。「理Ⅰコース」や「理Ⅱコース」に合格した生徒が、6年後に現役で難関国公立大学に合格する例もよく見られます。成績不振で下位のコースへ移る場合もありますが、そこで学習ペースを取り戻してまた上位のコースへ戻る生徒も少なからずいて、生徒の学習努力が報われるという意味でとても有意義な制度であると考えています。
多感な思春期の時期に、生徒にはさまざまな体験をしてもらいたいと考えています。そのひとつがクラブ活動です。クラブ活動を通じて目的をひとつにし、先輩や後輩と行動を共にすることによって、教科学習では得られない多くのことを学ぶことができます。もちろん通学時間や家庭学習の時間を確保するため、活動は遅くまでは行いません(原則18:30まで)。しかし、活動時間に制限を設けることで、与えられた時間内で最大の効果が発揮できるような工夫がなされ、学習面においても短時間で効率よく学べるという効果が表れています。現在、運動部で19、文化部で20のクラブがあり、多くの生徒が文武両道を実現しています。インターハイなど全国レベルの大会に6か年の生徒が毎年多数出場し活躍しており、学習だけの「知育」に偏ることのない、本校独自の教育がクラブ活動への取り組みに反映されていると思います。
授業を中心とした予習・復習、課題、各種テストの準備をこなそうと思えば、家庭での学習が相当な時間必要となるはずです。それをまず第一に、きちんとやって欲しいと考えています。例えば毎日の食事に置き換えて考えてみてください。栄養バランスを考えて作られた3度の食事(学校の学習)をなおざりにして間食(学校外の学習)ばかりしていれば、体の不調(成績不振)を訴えることはあっても、成長(学力の向上)は期待できません。もちろん、本校では成績不振の生徒に対して全てのコースにおいて補習体制を整え、学力の向上に努めています。実際、塾や予備校に通うことなく現役で難関大学に合格している生徒が、毎年数多くいます。このことからも本校の指導に従っていただくことが成績向上の近道であること、本校の学習指導で受験対策は十分であることを、ご理解いただけると思います。