校長挨拶Greeting
清風の教育が日本の未来を担う
人の役に立つ生き方を選んだとき、人は大きな力を発揮し、命を燃え上がらせることができます。「自利利他」の精神に基づいた高い志をもち、核心に触れるまで努力してください。 君たち一人ひとりの力が、日本をよりよく変えていくのです。
私は平成23年4月に校長に就任しました。私自身も清風で学び、今も変わらぬ 「清風魂」を持ち続けています。この情熱をもって、母校をさらによりよい学校に していこうと、固く心に誓っています。校長に就任して以来、私が大切にしていることが四つあります。
一つ目は「自利利他」の精神です。創立以来、清風学園の根幹をなすものは仏教を基盤とした人格教育です。社会の全てから安心、尊敬、信頼され、人のために力を発揮できる人物を育てることが、私たち教育者の使命だと考えています。人間は「人の為に役に立ちたい」と考えたとき、生きる力が高まり、命を燃え上がらせることが出来るものです。自分の利益ばかりを追求する視点を他人に向けたとき、心豊かな人生を送るための目標が見つかります。
そして、その目標を達成するために必要なのが、自身の力を高める「学習」です。勉強の目的は大学進学だけではありません。何を学び、どのような人物に成りたいか、その志が大切なのです。「社会をよりよく変えるリーダーになる!」という強い意志を持ち、高いレベルの目標を設定した生徒は、偏差値に関わらず目指す難関大学に合格しています。身に付けた知識を、いかに有益なものとして活用するかを考えたとき、知識は「智慧」に変わります。この 「智慧」は自分の生涯を支える糧となるものです。他者のために力を尽くせるよう、核心に触れるまで努力して自己を高める。それこそが「自利利他」の精神なのです。
二つ目は、毎日の朝礼です。清風学園では、多くの人のお役に立つ生き方を「福の神コース」と呼んでいます。「福の神コース」は人生を豊かにする生き方です。そのことに生徒が気づき確信できるようにと、日々の教育に取り組んでいますが、毎日の朝礼は、その中でも最も大切な時間です。朝礼で全生徒の心に清風の教えが浸透するよう、私自身がさまざまなエピソードを用いて語りかけています。この毎日の繰り返しによって、生徒の中に高い倫理観が育まれ生きる姿勢が変わってきます。
三つ目は、その日の内に問題解決を行うということです。例えばいじめに発展しかねない事例が発生したとします。本学園では問題を先延ばしにせずに、必ず当日のうちに解決しています。生徒だけでなく、保護者など関わる全ての方々に安心、尊敬、信頼される学園であり続けたいと考えているからです。
四つ目は、スポーツを通じた教育です。本学園では殆どの生徒がクラブ活動に参加しており、毎年、その中から多数のクラブ、生徒がインターハイに出場しています。これらのクラブ活動を通じて、生徒には困難に打ち勝つ精神力を養って欲しいと考えています。
清風学園のこうした教えは時代に左右されることのない普遍的なものです。これこそが日本の教育のスタンダードとなるものだと、私は確信しています。次代のリーダーを世に送り出せる学校を目指し、進化していく清風学園に大いに期待してください。
学校法人清風学園 理事長
清風中学校・高等学校 校長
平岡 宏一