生物部では、絶滅危惧種であるニッポンバラタナゴの保護活動とそれに伴う研究を行っています。ニッポンバラタナゴは貝(ドブガイ)の中に卵を産むという特徴のある繁殖行動をするコイ科魚類です。毎月1回、地域の人たちの協力でできた保護池に定期調査に行き、学校ではそのデータをまとめています。また、関連する研究として、これまでバラタナゴの繁殖行動を調べたり、池の生態系を調査したり、人口の貝を作って産卵させたりしてきました。最近は、貝の生育に影響を与えるアオコ(植物プランクトン)を除去することやアオコの持つ毒性物質を取り除くことを研究しています。研究成果は文化祭で発表するとともに、発表機会のある賞に応募しています。
現在研究している、アオコの肥料化、ヘドロのよりよい浄化の仕方、保護池のプランクトンの変化、昆虫についてさらに研究を進めること。
第5回高校生バイオサミットin鶴岡 優秀賞・審査員特別賞(2015)
第10期 若武者育成塾(株)アサヒビール サスティナビリティ賞(2015)
第12回 化学グランドコンテスト 大阪府知事賞(2015)
8th International Science Youth Forum @ Singaporeに日本代表として参加(2016)
第1回全国ユース環境活動発表大会 優秀賞(2016)
第7回バイオサミットin鶴岡 優秀賞(2017)
第6回eco-1(エコワン)グランプリ 環境大臣賞・ベストプレゼンテーション賞(2017)
第8回バイオサミットin鶴岡 優秀賞(2018)
第62回学生科学賞 旭化成賞(2018)
第22回日本水大賞 未来開拓賞(2020)
第10回バイオサミットin鶴岡 山形県知事賞・審査員特別賞(2020)
毎月第3日曜日に保護池へ定期調査に行き、月・水・土の放課後に南校舎5階生物教室で活動しています。
野田晃司
生物についていろいろ学ぶことができるので、ぜひ来てください。
左から
西本 光佑・梶岡 久暉・上北 一喜・高垣 慶希・岩佐 亮汰・上田 大智
高野良昭/池永明史
真面目に研究に取り組もうという人に来てほしいと思っています。
2014年10月5日(日)
塾主催のサイエンスフェスタに参加してきました!
サイエンスフェスタの動画もぜひご覧ください。
サイエンスフェスタ
生物部 12月定期調査
生物部は、毎月第3日曜日にニッポンバラタナゴの保護池で①~⑤の調査を基本的に行っています。
① ニッポンバラタナゴ、ドブガイ、ヨシノボリ、植物プランクトンや動物プランクトンを捕まえる。ヨシノボリは5匹を目安に持って帰る。そのあと生物室でヨシノボリに付着しているグロキディウム(ドブガイの赤ちゃん)をカウントする。
② ドブガイは殻長、殻高、殻幅の3つの部位を計測する。タナゴは体長、産卵管長を測る。
③ ドブガイに産みこまれているタナゴの卵をカウントする。また、ドブガイの卵やグロキディウムの確認(0~3の4段階)をする。
④ 水温、pH(水が酸性かアルカリ性)、DO(水に含まれる酸素量)の測定をする。
⑤ 特に必要な調査があればその都度行う。季節ごとの調査内容も異なる。例えば、“どび流し”、タナゴの水中ビデオ撮影、繁殖行動観察、増えすぎたザリガニを捕まえるなどである。
⑥ 学校での部活動は、定期調査で持ち帰った保護池の水の水質調査や水生生物の観察(主にケイソウ類)を行っている。
2015年3月25日
京都大学との実験内容
清風高校生物部では、絶滅危惧種であるニッポンバラタナゴの保護活動を行っています。その中で、ため池にアオコなどの藍藻が発生するとニッポンバラタナゴの産卵母貝であるドブガイが繁殖できないことがわかりました。河川や湖沼におけるアオコの異常発生は世界的な問題です。アオコが発生すると水質や景観を悪化させ、河川や湖沼に生息する生物多様性は減少し、さらにはアオコ(ミクロキスティス)が作る強い毒(ミクロシスチン:MC)によって海外では人間や家畜等の死亡の被害が報告されています。アオコの防除は世界中の富栄養化した湖沼で緊急課題となっていますが、未だに解決されていない問題です。
次に今年の研究です。アオコが異常発生しているため池の水にはミクロシスチンを分解する分解菌が生存していると考え、アオコ水の生分解効果を調べると同時に、その分解菌を単離することにした。もし、調査しているため池のMC分解菌を単離することができれば、その分解菌を用いてアオコの生成するミクロシスチンを無毒化し、窒素・リンを多く含むアオコのコンポストづくりが可能となると考えています。そうすることで、肥料として使えるようになります。
京都大学と共同研究する内容は、1つ目に無毒化できる分解菌の遺伝子構造を明らかにすること。2つ目に、他の色々な実験によって(例えば、嫌気性実験など)、他の分解菌をみつけれるのではないということで、共同実験してもらうことになりました。
共同実験してもらえる助教授は、京都大学化学研究所分子微生物科学の川本 純先生です。
生物部 4月定期調査
4月の特徴
貝にタナゴ卵があるかを確認しています。卵があった様子も写真におさめています。
これからの実験のため、水生昆虫や池の周りにいる昆虫を中1の部員が探しています。コンクールに向けて調査を毎月行います。
4月29日に琵琶湖博物館に行ってきました。
理由は、中学生の研究を、琵琶湖博物館と共同で研究することになったからです。
中学生の研究は、毎月の定期調査のまとめと、プランクトンが季節によってどう変化しているかなどを考えています。
どう調べていけば、いい論文になるかのアドバイスを聞きにいってきました。
5月定期調査
急に暑くなりましたが…生物部はいつものように定期調査です。
地味な作業ですが、これをコツコツ積み重ねることで将来大きな発見や進展があるのかと思うとワクワクします。
タナゴが貝に卵を産み付けている様子
ザリガニの大量発生の様子
8月には高校生が今年もバイオサミットに参加します。努力が報われるといいなぁ…
婚姻色がでているタナゴ 雄
最後はいつもの記念撮影(^^)v
6月定期調査
こんにちは。
更新していない間も定期調査はもちろん続けていました。
部員たちもとても熱心で、感心させられます。
新しい発見が少しでも世のため人のためになればいいなぁ・・・(*^_^*)
記念撮影(^_^)v
文化祭の展示に向けて頑張ります。
8月定期調査
こんにちは。8月の定期調査はあまりの暑さにほんと、やられました(^_^;)
しかし子どもたちの探究心とはすごいものです!
バイオサミットで受賞
清風高校生物部が、山形県鶴岡市で開催された「第5回バイオサミットin鶴岡」(高校生バイオサミット実行委員会〈慶應義塾大学先端生命科学研究所・山形県・鶴岡市〉主催、文部科学省/厚生労働省/農林水産省/経済産業省/環境省ほか後援)の「成果発表部門」で「優秀賞」と「審査員特別賞」を受賞しました。
「山形県鶴岡市はバイオ研究の世界的な拠点です。夢のエコ素材・くも糸の人工合成、次世代バイオ燃料・藻に油を作らせる、究極の健康診断・唾液でがんを発見、など、数多くの革新的な研究開発が行われています。日本の将来を担う全国の高校生が鶴岡に集結し、世界最先端の研究施設を見学するとともに、日ごろの研究成果を発表し合い、優秀な研究発表は表彰されます。(公式サイトより)
第5回の今年は、全国74高から1次選考を通過した、「成果発表部門」60作品、「計画発表部門」23作品のエントリーがありました。
清風生物部の研究テーマは「アオコの毒性物質(ミクロシスチン:MC)の無毒化細菌の発見と毒性分解メカニズム」「ニッポンバラタナゴの保護池における定期調査からわかったこと」を2作品でした。会場には研究成果を示した「ポスター」を準備・持参し、提示されたポスターの前でプレゼンテーションと質疑応答を行います。2日間にわたる予選・決勝の末、「アオコの毒性物質(ミクロシスチン:MC)の無毒化細菌の発見と毒性分解メカニズム」が優秀賞を受賞、また、代表の安達翔馬君には、「グループの代表者としてよくチームをまとめ、きわめて優秀なプレゼンテーションを行った生徒個人」に贈られる「審査員特別賞」が授与されました。
加茂水族館でクラゲの見学をしてとても充実した日々を送ってきました。
9月定期調査
いまの時期の定期調査が一番良い気候です。
文化祭
生物部は、毎年学年ごとに1年間の活動をまとめて発表しています。
高校1年生の文化祭での目標は、来て下さった方たちに30枚のドビ流し見学のチラシを配ることでした。(若武者育成塾で目標設定をしました。詳しくは12月20日以降にFBに載せる予定です)詳しいことは、アサヒビール 若武者育成塾と検索かければでてきます。でも、予想より多くの方々に来て頂き、40枚配ることが出来ました。
このチラシを見て、11月8日に大阪経済法科大学で行われるドビ流しに、大勢の方々に来ていただけるのではないかと思います。
今回の発表を通して多くのことを学びました。例えば、自分たちの活動を伝える難しさや、人に説明することで自分たちの発表に対する理解度を知ることが出来ました。また、人から指摘を受けることで、新たな発見もありました。
10月定期調査
少しずつ、涼しくなってきましたね。
10月もしっかり調査しましたよ。でも池に入るときは足元に気をつけて。
高校化学グランドコンテスト
今年で第12回目を迎えた高校化学グランドコンテスト(通称:グラコン)の最終選考会が10月24日(土)・25日(日)の2日間、本学と大阪府立大学、読売新聞大阪本社との共催で開催されました。
清風高等学校は、大阪府知事賞・シュプリンガー賞を頂きました(^^)v
(表彰式)
(発表の様子)
発表の様子は、http://www.gracon.jp/gracon2015/ でご覧下さい。
2016年1月17日(日)~21日(木)にシンガポールで開催される 8th International Science Youth Forum 2016 (ISYF 2016)に行ってきます。
11月定期調査
今月の定期調査の目的は2つです。ひとつは、いつも通りの調査を行うこと。
もう1つは、中学1年生が調査の仕方を覚えてもらうことです。両方とも達成できて良かったです。
11月15日
グランフロント大阪でサイエンスフェスタに参加しました。
クラブによるブースで、生徒から生物部で実践している色々な事を、説明しました。清風高校は、もちろん、ドビ流しやニッポンバラタナゴの保護活動を小学生に説明しました。
とても好評で、ドビ流しが広い地域に広まることを期待します。
1月定期調査
今月の定期調査は水温なんと4℃です。とっても水が冷たくてドブガイを取るのは一苦労でした。今年初めての調査!!いつも通りできましたが、数は少なかったです。来月は、寒くないことに期待しています。
池が凍っています(*_*)
2月定期調査
今月の定期調査は三井住友銀行の山本支店と八尾支店のみなさんと活動をしました。生徒が採ったドブガイやタナゴやヨシノボリを見せると、みなさん興味津々で見て下さり、生徒もやる気になってたくさん採ってくれました。水温は9℃で、やっぱりドブガイ採りは水が冷たく大変でした。
植田池の測定中
貝採りの様子
三井住友銀行さんに採り方を指導している様子
昼休憩
ヒメアリ
先月に引き続き・・・クワガタの幼虫
来月はあたたかくなるかなぁ~(+_+)
2016.1 ISYFに参加してきました!!!
ISYFとは
参加したISYFには世界21か国・地域、45校から生徒約160名、教員約40名が参加しました。参加国はシンガポール、日本、台湾、韓国、中国、香港、ベトナム、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、タイ、トルコ、オーストラリア、ロシア、インド、ポーランド、エストニア、フランス、カナダ、アメリカ、メキシコです。日本からは我々清風高校のみの参加でした。
ISYFの特徴はノーベル賞受賞者、フィールズ賞受賞者といった世界の頂点を極めた科学者と接する機会がたくさん設定されていることです。今回はノーベル賞受賞者7名が参加しました。今年に限らず、毎年数人のノーベル賞受賞者が参加してくれているそうです。とある校舎の外壁には来校したノーベル賞受賞者のパネルがずらりと並んでいました。
生徒と教員のプログラムはほぼ独立に組まれており、生徒の企画はHwa Chong Institutionの生徒がすべて運営をしていました。彼らの学力はもちろんのこと、リーダーシップ力、プロジェクト遂行力、海外からのゲストに対するホスピタリティーの高さにはとても感動しました。
【宿泊棟】
生徒の感想です
教訓あり、楽しさありの、本当に濃密な7日間を過ごすことができました。この経験は、今後の何十年という人生の大きな糧、そして宝物になるだろうと思います。本当に光栄に思うとともに、このような素晴らしい経験を与えてくださった全ての皆様に、この場を借りて心からの感謝を申し上げます。
【マリナ―ベイサンズ】
顧問の感想です
英語コミュニケーショーンの重要性です。今回の場合、日本人が我々しかおらず、しかも全員バラバラに行動したため英語を使わざるを得ない状況でした。とても大変だったのですが、英語力の向上という点では絶好の機会でした。日常会話程度できるようにしていかないと大変苦労します。母国語が英語ではない参加者も多数いたのですが、皆、流暢な英語を話しており、まずそのレベルの高さに圧倒されました。私もある程度は英語で話せるつもりでしたが、レベルが違いました。包容力のある先生ばかりで、最後はいろいろな先生と笑い合い、一部の先生とは冗談を言い合えるくらい仲良くなりましたが、それでももっと英語がわかれば良かったのに、という反省があります。
【Exhibition の様子】
シンガポールの人たちの英語は、いわゆるシングリッシュ(中国語まなりの英語)でしたので、発音についてはあまり気にすることはないことも再認識しました。大事なことは、日本の場合、英語の先生だけが英会話できればよいというイメージを持たれている方が多いと思います。しかし、これからは、生徒を国際大会に連れて行くなら、どの教科の先生もある程度英語を話せるようにしていかないといけないなと感じました。
【Cultural Hour】
2点目は教員の役割についての再認識です。今回、世界の理科教育や学校間交流の様子を知ることができ、世界観が広がりました。グローバルに打って出るとこれほど楽しい世界があるのかと、改めて感じました。こういう活動に生徒を向かせるのは教員の役割です。このような取組に参加すると生徒の能力は間違いなく開花します。
【Formal Dinmer】
国際大会に出場できる機会をもっと増やすことが出来れば英語のコニュニケーションや研究に努力する生徒が増えるような気がします。このような生徒が増えるように頑張ります。
【根岸教授との記念撮影】
【私たちの宝物(根岸英一教授から頂いたメッセージ)】
全国ユース環境活動発表大会
第1回全国ユース環境活動発表大会(独立行政法人環境再生保全機構、環境省、国連大学サステイナビリティ高等研究所による共同主催)を平成28年2月13日(土)~14日(日)に国連大学サステイナビリティ研究所 ウ・タント国際会議場にて開催致しました。結果は、優秀賞でした。
詳しいことはhttp://www.erca.go.jp/jfge/youth/challenge/index.htmlに載っています。2日間とても充実した日々でした。
1日目の研修の様子
2日間頑張るぞ!!
丸川環境大臣の話し
記念撮影
実験助手に清風の二人選ばれました
清風の発表の様子
優秀賞記念撮影
6月定期調査
ホームページの更新では久しぶりの定期報告ですが・・・活動をさぼっていたわけではありません!!!(^_^;)
中学1年生も初めての野外のクラブ活動です。
中学1年生は初めてのドブ貝採りに楽しんでいました。
この写真は、今年生まれの稚貝を探しています。
この写真は、ニッポンバラタナゴを追い込んで採っている写真です。
今年もたくさんニッポンバラタナゴが産まれることを期待しています。
恒例の全体写真です。この保護活動は、17年間続いています。これからも頑張ります!!
「コカコーラ環境教育賞」で優秀賞(中学)
第23回コカ・コーラ環境教育賞(公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団主催、読売新聞社協力、文部科学省・環境省後援)の最終審査が8月5日(金)〜7日(日)にかけて行われ、清風中学校の生物部が大阪府八尾市高安地域で行っている里山保全活動及び、生息する絶滅危惧種のニッポンバラタナゴの保護活動が「活動表彰部門」で「優秀賞」を受賞しました。
コカ・コーラ環境教育賞は、地域に根ざした環境教育・環境保全活動を促進することを目的に1994年に設立された公募型の賞です。以来20年間にわたり、日本全国各地で行われている青少年による環境ボランティア活動を顕彰・支援し続けており、応募総数は1,800団体・個人にのぼります。2009年より、小中学生を対象にした地域社会の環境教育に関する活動実績を顕彰する「活動表彰部門」と、高校生および大学生による環境保全・環境啓発に寄与する新しい企画を支援する「次世代支援部門」の2部門制で実施されています。
生物部では、ニッポンバラタナゴの保護をするにあたり、最近は特に環境指標性に優れている地表性昆虫の採取・調査に力を入れています。生息地の溜池だけでなく里山全体の環境を考えるため、昆虫の多様性の調査や採取を行い、現在では約300種類確認できています。中にはベニイトトンボ等、レッドブック記載の種も多々発見しました。地表性昆虫を採取するためのトラップを用いて、特に田畑において毎回違った多様な種類の地表性昆虫が採取できています。今後さらに詳しく里山の環境調査を進め、製作した標本などをNPOと協力して地域の小学校などで紹介し、より多くの人に高安の環境保護意識を高めてもらえるような活動も考えています。
今年度の応募総数87団体(活動表彰部門:52団体、次世代支援部門:35団体)からまず15団体(活動表彰部門:10団体、次世代支援部門:5団体)が最優秀賞候補としてノミネートされました。そしてこれらの団体は、8月5日(金)~7日(日)に「雨煙別小学校 コカ・コーラ環境ハウス」(北海道夕張郡栗山町)にて開催された「コカ・コーラ環境フォーラム」に参加。フォーラム内で実施された最終選考会でプレゼンテーションを行い、各部門の最優秀賞を目指しました。
【高校生物部 「バイオサミット」で山形県教育委員会教育長賞】
山形県鶴岡市で開催された「第6回バイオサミットin鶴岡」(高校生バイオサミット実行委員会〈慶應義塾大学先端生命科学研究所・山形県・鶴岡市〉主催、文部科学省/厚生労働省/経済産業省/環境省ほか後援)で、「成果発表部門」にエントリーした高校生物部の研究「モリンガを使った藍藻の抑制と除去する方法」が、「山形県教育委員会教育長賞」を受賞しました。昨年度(第5回)も生物部は「優秀賞」を受賞していますが、今年はより上位の賞をいただくことができました。
「バイオサミット」は、昨年もご紹介のとおり、バイオ研究の世界的な拠点である山形県鶴岡市に日本の将来を担う全国の高校生が集結し、世界最先端の研究施設を見学するとともに、日ごろの研究成果を発表し合い、優秀な研究発表を表彰しようという趣旨で行われています。
第6回の今年は、全国の高校生が応募した中から1次選考を通過した「成果発表部門」54作品、「計画発表部門」26作品が、7月31日(日)〜8月2日(火)にかけて行われた2次審査に進みました。会場には研究チームの代表として松井良太君と田中泉弥君が顧問とともに招かれました。研究成果を示した「ポスター」を準備・持参し、 掲示されたポスター前でプレゼンテーションと質疑応答を行います。2日間にわたる予選・決勝の末、今回の受賞となりました。
本年度は昨年受賞した理論やメカニズムの研究をさらに発展させ、近年問題となっている湖沼富栄養化によるアオコを実際に除去する方法を考察したものです。今まで化学物質を使った凝集剤を用いていたのを、より環境にやさしい植物性の凝集剤(モリンガ種子)を用いて凝集・浮上させる方法を用いることで、モリンガ種子により珪藻類を維持しつつアオコを除去することが可能になるというもので、「広い視野からのアプローチが見られ、教育的、かつ学術的にも優れる」という講評をいただきました。
コンクールを終えてのオフショットです。お疲れ様でした!
【高校生物部 「サイエンスキャッスル」で最優秀ポスター賞】
本校生物部(中・高)が昨年12月に大阪市内で行われた「サイエンスキャッスル2016関西大会」でのポスター発表に研究テーマごとにエントリーし、その中で「ヘドロは本当に肥料になるのか」についてのポスター発表を代表で担当した儀満光紀君(高1)が「最優秀ポスター賞」を受賞しました。
この大会は、株式会社リバネスが運営する「サイエンスキャッスル2016実行委員会」が主催、大学や大手企業がパートナーとして参加し、文部科学省や各種学会が後援しています。2012年度から行われており、2016年度は国内外5会場で開催されています。研究をベースにした新しい科学教育の形「Research Based Education」を通じて、身近な不思議に対する子どもたちの興味を育み、主体性や論理的思考、創造力など社会に必要な力を醸成しようという試み。いわゆるSSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)などにこだわらず、研究をやりたいと考える中高生であれば誰でも参加でき、普段は出会えない仲間や専門家とディスカッションでき、普段は出会えない仲間や専門家とディスカッションできる場を提供することを目指しています。
関西大会では、51校119演題(口頭、ポスター含)、536名が参加しました。多くの審査員や研究者が各ポスターを順番に見て回る中、それぞれの発表者が自分の研究内容についてのプレゼンテーションを行いました。
第69回高校卒業式が3月2日(木)午前10時行われました。
学校長の式辞は、あらためて「福の神コース」の話をおさらいしながら、本校で培った清風魂を卒業後の人生で自らを自律的に統御していくにあたっての基盤とし、これから出会うさまざまな人たちを幸せにできる生き方をしてほしい、という期待を込めたものでした。
生物部も8名の生徒が卒業して行きました。また、後輩のためにも遊びに来てね☆
【生物部(中学)「自然科学観察コンクール」で受賞】
本校生物部の中学3年生4名が「第57回自然科学観察コンクール」(シゼコン/毎日新聞社ほか主催、オリンパス株式会社協賛、文部科学省後援)に応募した研究が「健闘賞」を受賞しました。
「シゼコン」は昭和35年から半世紀以上続く、全国の小・中学生を対象とした理科自由研究コンクールです。過去の参加者の中には、このコンクールをきっかけに、研究者への道を選んだ方もおられます。今回は、小学生の部8018作品、中学生の部4496作品、合計12514作品の応募がありました。
生物部は、「大阪府八尾市高安地域における地表性昆虫の環境指標としての可能性」と題して、里山の残る高安地域の昆虫調査についての報告を行いました。長年行っているニッポンバラタナゴの保護を中心に据えた里山の環境保護の一環で、里山全体の環境を考えるため、昆虫の多様性の調査や採集を行っています。現在、ベニイトトンボなどレッドブック記載の種も含む300種程度を確認しています。
今回この研究が最終選考に残ったことで「健闘賞」をいただくことができました。今後さらに上位の章に入賞できるように頑張ります。
【日本農芸化学会】
日本農芸化学会では、2006年度の京都大会より高校生によるポスター発表会を開催しています。2007年度東京大会では、特別編として中学生による発表も試行しました。
高校生のみなさんが、全国から集まる高校生仲間の発表に耳を傾け、大学生(院生)、大学の先生、企業の第一線で活躍する研究者と直接質疑応答することは、21世紀のバイオサイエンスの担い手となるみなさんにとって絶好の機会です。
生物部も昨年に続き、参加しました。英語のポスターを作り、英語で発表しました。すごく準備が大変でしたが、京都大学の教授や助教の先生方に褒められ生徒たちは喜んでいました。
【Global Science Forum】
高槻高等学校・大阪工業大学主催のGlobal Science Forumに参加しました。
高校2年生、田中泉弥・松井良太・梅本健琉・藤本忠士の「天然素材を用いた凝集剤の開発」を口頭発表し、生物・地学分野で1校のみ選抜される奨励賞を受賞しました。
◇◆ 平成30年度 第8回バイオサミット 予選通過 ◇◆
7月30日~8月1日に山形県鶴岡市で行われる最終選考会でポスター発表を行うことが決まりました。
詳細は以下の通りです。
◇◆バイオサミットで受賞◇◆
8月24日~26日に行われた「第10回高校生バイオサミットin鶴岡(主催:慶應義塾大学先端生命科学研究所・山形県・鶴岡市)」において、生物部の生徒の研究が成果研究部門で「山形県知事賞」と「審査員特別賞2名」を受賞しました。
毎年、山形県鶴岡市にある慶應義塾大学先端生命科学研究所にて発表会を行っていましたが、今年は新型コロナウイルスの影響を考慮し、オンラインでの開催となりました。
研究テーマは「シマミミズEisenia fetidaを用いたヘドロ堆肥の開発」
講評は、微生物を利用した落ち葉堆肥に対して、ミミズを利用することで圧倒的に早く有機物を分解できることを示した研究です。堆肥化にかかる日数の大幅な削減に成功し、生成される化学成分などを含めしっかりと分析できていました。また、本研究は自由な発想と緻密な試行錯誤を通して実験が遂行されており、研究者としての将来が期待できます。この研究成果は地域の生態系の保全に大きく貢献することが期待され、山形県知事賞にふさわしい研究と判断されました。
研究内容は、清風高校生物部で過去に開発したヘドロ落葉堆肥では、土壌構造は堆肥化前後でほとんど改善されておらず課題が残存していた。そこで、本研究ではミミズが土壌改善に大きく寄与することに注目し、堆肥化の促進と土壌改良を含めたミミズを用いたヘドロ堆肥の新たな可能性を検討した。その結果、シマミミズが淡水のため池に堆積する底泥ヘドロを堆肥化できることを明らかにし、最も適切なヘドロとハクサイの配合割合(重量比)は4:1であることが分かった。さらに、ヘドロ堆肥は過去の方法と比べて、堆肥化に要する日数が短縮され、品質が改善されたことで植物の生長に効果のある堆肥となった。
YouTubeで、詳しく説明しています。
URL https://youtu.be/fqkPQM6ZMd0
審査員特別賞は、
研究テーマは「シマミミズEisenia fetidaを用いたヘドロ堆肥の開発」 野田 晃司
研究テーマは「シロアリが日本を救う!?」宮崎 稜也
◇◆マリンチャレンジプログラム2020◇◆
2020年8月30日(日)に「マリンチャレンジプログラム2020 関西大会〜海と日本プロジェクト〜」を開催しました。(主催:日本財団、一般社団法人日本先端科学技術教育人材研究開発機構、株式会社リバネス)関西地区の5府県から9チームが参加し、海洋や水環境に関する研究発表を行いました。生物部の生徒の研究が「優秀賞」を受賞しました。
今回得たことを糧に、さらに研究を行い、翌年3月の全国大会にて研究結果を発表します。
詳しいサイトは、マリンチャレンジプログラムです。
研究テーマは、「シロアリが日本を救う!?~シロアリが魚体に及ぼす影響~」
講評は、飼育実験において、高額な市販の飼育装置に代わり、自分たちで工夫して安価な装置を組み上げ、データを出した点がよかった。
今後は、ぜひ具体的に養殖用の魚種で試験して実用化に向けて取り組んでほしい。
研究内容は、日本が抱える二つの問題の解決を目指している。一つ目は間伐材問題だ。間伐材のほとんどは放置されており環境問題となっている。
二つ目は養殖魚の餌の主な原料である魚粉の価格の高騰だ。間伐材を用いてシロアリを養殖し、そこで繁殖したシロアリを魚粉の代替品として使用することで、養殖魚の安価な餌の作成が可能だと考えた。結果として、シロアリを魚の餌に10%配合した試験区は、配合しなかった試験区よりも体長が増加することが分かったが、配合率が20%になると、10%配合飼料より成長しにくかった。この原因としてシロアリの脂質が魚の餌より多く含まれていたため、シロアリに含まれている脂質の量と成分の分析を行った結果、シロアリの乾燥重量に含まれている脂質は約20%であった。また、その脂質の成分は落花生オイルに近いことから、バイオ燃料としても利用できる可能性があるということが分かった。
<2020年度の大学実績>
(推薦・総合型選抜入試)
京都大学農学部 1名
慶應大学環境情報学部 3名
(一般入試)
京都大学工学部 1名
徳島大学工学部 1名
公立鳥取環境大学環境学部 1名
秋田大学工学部 1名
<これまでの実績>
大阪医大、香川大(医)、京都大、鳥取大、北海道大、早稲田大、愛媛大学 工学部、水産大学校 生物生産学科、慶應大学 法学部、慶応大学 環境情報学部、北里大学 獣医学部