ご挨拶「知識から智慧へ」清風学園理事長
清風学園学園長 平岡 英信 清風学園では、「徳・健・財」を身につけ、社会の全てから安心、尊敬、信頼される人間を育てるという方針のもとに、仏教を基盤とした教育を実践しています。21世紀を迎え、かつてない激動が世界に起こる時代。そんな中にあって、私たちは、これからの日本を支えるリーダー、社会に貢献する人物を育成したいと考えています。 昨今、情報化社会の急速な発展に伴い、さまざまな情報が氾濫する状況で、知識というものは非常に大きな意味をもつようになりました。しかし、単に知識が豊かなだけでは、人が行動する際の正しい判断基準をもつことはできません。そこで、知恵というものが大事になります。知恵とは、知識や経験を組み立てて、自己の生き方を確立していくものです。そこから、新しい方向性が見出され、自己実現が可能になるのです。この「知恵」は、「悟りのため、正しくものを見る。物事を判断する」という、仏教用語の「智慧」という言葉に繋がるものです。 最近、教育の現場では、「生きる力」をテーマに、体験学習などが重視されるようになりました。しかし、手間のかかるプロセスを経験もせず、田植えや稲刈りの真似事をほんの一時的に行っただけで果たして「生きる力」が身につくのでしょうか。清風学園では、「100km歩行」という行事を毎年実施しています。昼夜兼行で学校から高野山まで、先人が歩んだ約100kmの道のりを体力と気力をふりしぼって進むうちに、生徒たちにの間には、一体感と厚い友情が芽生えます。このような困難を乗り越えた後に、達成感を得るような体験こそ、「生きる力」の根源となるものだと思います。 豊かな青春とは、振り返ってかけがえのない思い出に恵まれているもの。そのために、相手の立場になってものを考える「自利利他」の精神で自分を磨いていくことが大切です。清風学園では、多感な時期の生徒一人ひとりに教員が正面から向き合い、その成長を見守っていきます。正しい判断力、鋭い断行力と持続力をもって、物事の核心に触れるまで努力する。清風学園での、そんな精神の鍛錬からこそ、真の意味での「智慧」を身につけることができる。私たちは、そう確信しています。 |